竹林精舎 仏教史上最古の寺院

あるときマガダ国のビンビサーラ王は、悟りを開く前のお釈迦様とラジギールで出会い、『皆あの者を見よ。美しく堂々としており、歩き方も申し分ない。いやしからぬ思想の持ち主にちがいない。』と言われ、使いを出し居場所を確認させました。使いから『大王様、あの修行者は山中の洞窟で虎のように座っておりました。』との報告を受け、その洞窟に出かけ『あなたは若くて前途がある。この国の軍事指揮官になれば、地位と財産をあげよう』と申し出ます。これに対しお釈迦様は、『私は釈迦族の王だ。どうしてそのような物が必要であろうか』と述べられ、修行のため立ち去られました。その時ビンビサーラ王は、『悟りをひらいた暁には、再び王舎城を訪れられること』、そして『お釈迦様に仕えること』、『釈迦様の説法を授かること』、そして『その内容を理解できること』、の4つを念願されました。

やがて月日が過ぎ、お悟りを得たお釈迦様は、王舎城を訪問しビンビサーラ王に法を説かれました。感激した王は、竹林園をお釈迦様に寄進し、そこにお釈迦様の教えに傾倒したカランダ長者が精舎を建立し、お釈迦様と弟子達が滞在するようになりました。

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これが「竹林精舎」、仏教史上最初の寺院ということになります。現在は、近年復元された小さな精舎とカランダの池が、整備された竹林の中にあります。

大唐西域記の中で、『お釈迦様がしばしば、そのほとりで法を説いた』と記された「カランダの池」は、植民地時代のカニンガムらによる発掘調査では確認できなかった竹林精舎の位置を示す大きな手がかりとなりました。

独立後、インド政府考古局の調査により、この池が発掘され、竹林精舎がこの地にあったことが確認されました。

 

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