インドの若者の自殺増加の理由とは?

暗い話題ですみません。実はここ数年、インドで自殺が増加しているそうです。

これまで、勝手なイメージで、「楽観的なインド人は自殺なんかしない」「日本よりずっと少ない」と思っていました。

ところが、昨年11月の突然の高額紙幣の廃止の際、「貧しい生活の中でコツコツ貯めたタンス預金が無価値になると思った多くの人々が、自殺をしてしまった」というニュースに、ショックを受けました。

郊外の農村に住む人々は「銀行に預金すればよい」「12月末までなら両替できる」という情報が入ってこなかったり、そもそも近くに銀行がなかったりで、絶望してしまったのだと思います。本当に気の毒です。

これは特別なケースでしたが、普段の生活の中で将来に悲観的になり自殺を選択してしまう人々も、インドには多くいるそうです。

農村では、思うほど収穫が得られず生活費が賄えない、となり自殺…のケースが収穫時期後に増加するとのこと。

さらに近年、顕著なのが都市部の10代の自殺者数の増加で、その数は世界的にみてもかなり多いらしいのです。

その原因は、なんと、「教育」。

 

インドでは、田舎の子は貧困からの脱出するため、一生懸命に勉強します。彼らにとって教育は、希望、明るい未来です。

一方、裕福な暮らしをしている都会の子は、親のプレッシャーに応えるため、必死に勉強します。

都市部の家庭、例えばムンバイのエリート層では93%もが「幸福=子どもがエリート校へ入学&留学すること」と考えています。そして、子どもに大きな期待・プレッシャーをかけます。

ところが、それに応えられなかった子どもが、毎年3~5月の試験期間に自ら命を絶ってしまうケースが増加…

 

子供の幸せのための教育が、不幸な結果につながってしまうとは、なんともやるせないお話です。

インドの子どもは、私たちの想像以上に戦っているようです。

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