インドの乗りもの・列車

インドは、総延長6万㎞の鉄道網で、年間70億人を運ぶ“鉄道王国”。心地よい振動に身をまかせ町から町へ、のんびり列車の旅もよいものです。

ダージリン登山鉄道(イメージ)

 

当社のツアーでご利用いただく列車は主に2つのタイプがありますが、まずは、インドの端から端を走る旅情たっぷりの長距離急行列車をご紹介します。

 

空調付3段寝台クラスの車内の様子は、たいがいこんな感じです。

全体を写すのは難しいのですが、通路を挟んで左側に1人掛けの座席、右側に3人掛けの座席がそれぞれ向かい合わせになっています。 2席+6席で、1区画に8人が座ります。

上から見るとこのような感じになります。スーツケースなどの大きな荷物は、ベッド下の隙間に入れます。

全て指定席ですが、たまに、乗車すると既に他の人が座っていることがあります。「インドのことだから重複予約されたのか」「旅行会社の手配ミスか」「この怖い顔をしたインド人は、どいてくれないのではないか」とみなさん困惑されますが、ただ単に間違えていることがほとんどです。お互いの切符を見せ合うことで簡単に解決しますのでご安心ください。

 

始発~終点までは夜どおし、それも2晩も3晩もかけて運行するため全車両が寝台ベッド仕様になっていますが、ツアーでは日中のみの区間にご乗車いただく場合があり、座席スタイルで利用します。

 

日中は一人掛けの椅子ですが、夜は2つの椅子の背もたれを倒してベッドにします。

3人掛けの長椅子の背もたれは、夜になると鎖で吊られて2段目のベッドになります。(3段目は常時もベッドとして固定されています)

上・中・下の3段となり縦の空間が狭く、寝る前の準備の際は首を曲げた姿勢がちょっと苦しいですが、横になって寝てしまえば気になりません。

夕方頃に、枕・シーツ2枚・毛布のセットが配られます。壁のポケットには、スリッパや歯ブラシセットを入れると便利ですが、お財布や携帯電話、カメラなどの貴重品は入れないでください。

消灯時間は夜10時頃。 乗客のを狙うコソ泥が乗って来ることがありますので、眠る際は貴重品を抱きかかえたり枕の下に入れたりして管理し、盗難被害にあわないようご注意ください。

 

 この写真は空調付2段寝台列車です。ベッドが上下の2段なので3段寝台よりも空間が広く、廊下と座席の間にカーテンがついています。

 

★★★お座席の等級について★★★

現在運行している多くの列車は、「空調付2段寝台」が最上のクラスとなり、その次に「空調付3段寝台」、その下が「寝台(空調なし)」と続きます。アショカツアーズでは、列車の手配に際しましては出来る限り「空調付2段寝台」を確保するよう努めておりますが、座席数が少ないため、お申込のタイミングによっては「空調付3段寝台」をご利用いただくケースもございます。

「1等車を手配して欲しい」というご希望いただくことがありますが、あいにく、ほとんどの列車には1等車がありません。連結された列車があればお手配が可能ですが、発着時間や所要時間の条件が悪くなってしまうことが多く、あまりおすすめしておりません。 それでもご希望される方は、ご旅行申込時にお知らせくださいませ。 (座席数が少ないため、間際の予約は困難です。)

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お手洗いは、車両の前後に洋式↑と、インド式(和式と同様)があります。あまりきれいとは言えない写真ですが、列車のトイレは実際にこんなものです。

便器からは線路が見えます。 すなわち、出したものはそのまま線路に・・・です。お財布など、貴重品は絶対に落とさないようにお気をつけください!

 

洗面台も車両の前後についています。 蛇口をつまんで上に引き上げると水が出ます。

時折、「パーニー、パーニー」の声が聞こえてきたら、水売りのお兄さんが乗ってきた合図です。停車時間に乗り込んできて、列車が動き出すと降りてしまうので、買いたい方は早めに声を掛けましょう。紅茶・コーヒー売りが乗ってくることもあります。そのときは「チャーイ、チャーイ」「チャイコフィー、チャイコフィー」が合図です。

売り子が全く乗ってこないこともあるので、飲み水やお菓子などはできるだけ乗車前にご購入ください。

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もう一つのタイプは、日中、近距離を走る特急列車です。最もよくご利用いただくのは、SHATABDI EXPRESS(シャタバディ・エキスプレス)=“世紀急行”で、デリー~アグラ間や、デリー~ジャイプール間の移動に便利な列車です。ビジネスマンの利用も多く、きっちりスーツを着て新聞に目を通す紳士も多く乗車しています。

「空調付座席車」は、新幹線のように2席=3席の配列で椅子が並びます。「一等車」は、もうすこしゆったりと2席=2席の配列となります。

椅子はがっちり固定されており、日本の電車のように進行方向に合わせたり、お友達同士向かい合わせにしたり、などの自由は利きません。真ん中でこちら向きとあちら向きに分かれており、半数の方は進行方向と逆向きに座らなければなりません。最初は後ろ向きに動くのがすこし変な感覚ですが、時間が経つと気にならなくなります。ちょうど真ん中の席があたった場合は、知らない人とずっと向かい合わせです。

シャタブジ急行の特徴は、パントリーカー(厨房車)が連結されており、朝・夕の食事時に温かいお食事が提供されることです。厨房車がついた列車は他にほとんどないので、列車内でのお食事は、なかなか貴重な体験です。

配膳の様子は、飛行機の機内食さながらです。インドの方はベジタリアン(菜食)が多いため、事前に「ベジ or ノンベジ」をたずねられます。食事のほか、ペットボトル入りのお水や、温かい紅茶のサービスもあり快適です。

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これらの他、一般の人々が通勤・通学に使う「普通電車」があります。テレビのバラエティー番組などでよく紹介される“すし詰め状態の車内”“人がドアからはみ出たり屋根に乗っている”状態のあれです。

 

当社のツアーでは、こういった状態の列車をご利用いただくことはありえませんので、ご安心ください!

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