スジャータの村での乳粥の供養 

バラモンの娘スジャータは、男子に恵まれるよう毎日ガジュマルの樹に願をかけていました。ある時、いつものように樹下に行ったところ1人の修行者が瞑想を行っていたので、スジャータは『この修行者は樹神の化身だ』と思い、ミルク粥の供養を行いました。この修行者こそお悟りの直前のお釈迦様でした。

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スジャータがいた村(セーナ村)は、大菩提寺の東約3㎞、尼蓮禅河の東岸に所在します。今なお当時を偲ばせる生活が営まれているような素朴な農村です。最近は、NGO団体による学校の寄贈等の活動が行われています。

 

●スジャータ・ストゥーパ(仏塔)

村の東の外れに大きなストゥーパーが残ります。2回に渡る発掘調査(1973~74年、2001~06年)が行われ、二重テラスの円形の建造物の全容と、『この地で、スジャータによるお釈迦様へのミルク粥供養が行われた』ことを記念して建立されたこと明らかになりました。時代は8~9世紀と比較的新しく、グプタ王朝期からパーラ王朝期への過渡期の建築様式を示しています。

 

●スジャータ・テンプル

ストゥーパーから、道幅が50センチあるかないかの畑のあぜ道を北へ、約20分進むと、小さな寺院があります。『ガジュマルの樹下で、お悟り前のシッダルタ王子にミルク粥を供養するスジャータの像』が奉られています。

辺りはとてものどかな農村風景で、“2500年前のお釈迦様の時代に舞い戻ったか”との錯覚に陥りそうです。

 

●お釈迦様が身を清めた 尼蓮禅河

スジャータ村と、悟りを開かれたブダガヤの間には、「お釈迦様が山を下りた後に沐浴を行い、身を清めた」といわれる尼蓮禅河があります。1997年に橋が架かってからからはバスや車で村を訪問できますが、ほんの20年前までは、乾季で水の涸れた河を徒歩で渡るか、農業用トラクターをチャーターするかしており、決して容易な旅ではありませんでした。

乾季にはほとんど水がありません。

 

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